激しい運動が食欲を抑える

by Shogo

ダイエットに、あまり興味は無い。BMIは23程度だったし、肥満と言うほどでもない。しかし、健康診断でも自宅の体重計でも内臓脂肪の「やや多め」を指摘されており、体重より内臓脂肪を減らしたいと思う。さらに、脂肪肝の疑いもあり、禁酒をしている。

肝臓を含めた内臓脂肪を減らすために、少し運動と食事の関係を考え始めた。その結果、3kg程度体重が減り、BMIは22になった。だが、あまり内臓脂肪には効果がないようだ。午後に空腹を感じることが多く、間食がいけないのかもしれない。

食欲が抑えられないか気になっていたところ、食欲と運動の関係についての面白い記事が雑誌のNatureに掲載された。Natureを直接読んだわけではなく新聞記事からも孫引きだが、運動の強さが食欲に影響与えるようだ。

アメリカやデンマークの科学者が協力して、運動と食欲の関係について調べたそうだ。実験はまずネズミで初めて、ネズミをトレッドミルに乗せて疲れ果てるまで速度を上げて走らせた。そして運動の前と後に血液を摂取して、ネズミの血液中の何千と言う分子の濃度を比較した。この結果、ある分子が顕著に増加していることがわかった。この分子は以前から代謝と運動に関する研究で発見されているものであったが、その役割は未知であった。

その分子は、乳酸とフェニルアラニンというアミノ酸の混合物で、運動後に大量に血液中を流れる乳酸に反応して生成されることが分かった。研究者たちはこれを「lac-phe」と名付けた。

研究者たちは、この分子が食欲に影響するかもしれないと考え、よく食べる肥満しているネズミに投与をしたところ、そのネズミの餌の摂取量は30%も減少した。このことから「lac-phe」が食欲に影響することがわかった。

次に、「lac-phe」を生成しないネズミを作り出して、週5回数週間にわたってトレッドミルを全力疾走させた。そして、運動の後では高脂肪食を好きなだけ食べさた。

高負荷の運動しているために通常は高カロリーの食事をとっても、体重増加は抑えられる。しかし「lac-phe」を生成できないネズミは、「lac-phe」が生成できる通常のネズミと比べて体重が25%も増加した。「lac-phe」が通常のネズミの食欲を抑え、「lac-phe」が生成されないネズミは食欲旺盛のままだったと言うことのようだ。

続いて、他の生物でも同じ実験を行っている。まず競走馬の血液を、激しい運動の前後で同じように、調べた。その結果、激しい運動後に高濃度の「lac-phe」検出された

同じように、若い男性で実験を行った。最初の運動は90分間のゆっくりとしたサイクリング、2回目はウェイトリフティング、3回目は固定式自転車での30秒間の全力疾走スプリントを数回行う。

この結果、血液中の「lac-phe」の濃度はそれぞれの運動の後で増加した。しかしスプリントの運動で最も濃度が高く、次いでウェイトトレーニングで、ゆっくりとした運動では濃度は1番低かった。このように「lac-phe」は馬でも人間でも生成されることがわかった。

ここで証明されていないのは、馬と人間の場合「lac-phe」が食欲に影響するかどうかだ。しかしネズミの実験のように同様の効果がある事は推定される。経験的にも運動をしているときは、空腹を感じないことが多い。空腹を感じるのは、一人で座って本を読むときや、書いているときだ。

今回の研究の結果から、運動するのであれば中途半端な運動ではなく、ある程度の激しい運動すると食欲が抑えられる。だとすると、午後に空腹を感じると言う事は、午後にある程度の強い運動してみるのが良いのかもしれない。

別の研究では、朝の運動は、同じ程度の運動を午後に行うよりもより、多くの脂肪燃焼させる言うことも証明されており、一般論としては朝の運動が良さそうだが。しかし、食欲を抑えると言う意味では午後に強い運動するのが良いのかもしれない。しかも固定式自転車の全力疾走を30秒3回で良い。食欲が抑えられるかどうか試してみる価値がありそうだ。

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1 comment

藪中清弘 2022-06-20 - 2:04 PM

参考になりました。毎日結構な時間ジムに通っていますが、主な目的の一つは、カロリー消費による適正体重の獲得です。
ジムでは基本ずうっと有酸素運動です。
ちょっとやり方を考え直した方がいいかも。

そう言えば、小学校で50メートル走、一番早かったねえ❗庄悟ちゃん。
そういうのを毎日5~10本ぐらいやってみるか、でももう若くないし。

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