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天気が悪くあまり写真も撮れなかったので、少しプリントをした。でも、ネガが良くないのかフィルム現像がいけなかったのか、何枚プリントしてもコントラストが気に入らず、少しで止めてしまう。そういう日もある。また別の日に見れば違うように見えるかも知れない。
プリントを止めたので蒼穹舎ギャラリーに 村越としや写真展 「土の匂いと」 を見に出かける。 新宿は先日歩いたばかりなので蒼穹舎ギャラリーだけピンポイントで行った。
村越さんについては去年から今年にかけて何度か個展を見に行っているが、福島県出身の村越さんの今回の写真は農村の風景。多分、福島かもしれない。特別な思いがあるのだろうが、会場には何の説明もなく、野山や河川、農村の風景が美しいプリントで展示されている。大震災と原発事故により多くの命が失われ人々の生活が根底から変えられてしまった福島。写真では美しい風景にしか見えないが、村越さんが福島の出身だといういうことで意味を考えてしまう。作品は作品だけで見るべきだろうが、今回ばかりは背景を考えないといけない気がした。
15cm角程度の小さなスクエアのプリントは緻密で艶があるように見えた。前回の雪の写真と違って写っているものは好きではないのだが、ともかくプリントが良い。欲しいと思ったが緊縮財政中なので諦める。写真集はオリジナルプリントを見た後では、あまりにも質感が違いすぎるのでそれも止める。網膜にしっかりと焼き付けて帰宅。
今日一日でまた週末。