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まだ続く西安。ツアーから別れて一人で西安に残った最終日。朝起きて、城壁を見に出かける。到着した日に南側の城壁を見て、城壁の上を自転車で廻ったので、この日は東側の中山門までタクシーで向かう。ホテルの朝食をスキップしたので、朝ご飯を食べる場所探しも目的だ。
城壁のある都市は憧れる。中世においては西欧や中国ではほとんどの都市が城壁に囲まれていたそうだ。日本でも江戸時代の江戸は大木戸とかあって壁があったようだが、実際には用をなさないようなものだったと勝手に想像している。それに比べると西安の城壁は堀も巡らされて立派なものだ。何か都市の風格というようなものを感じる。こんな雰囲気の北京も見てみたいものだが、北京の城壁は60年代に高速道路に造りかえられた。
城壁があるのは、それだけ血なまぐさい環境だったからだが、都市の住民も含めて皆殺しというようなことは珍しくなかった。西洋も同じだ。その辺りが日本はそこまでの一般市民の殺害などはないのは、人種的には同じだったからだろう。
この日行った中山門は、ホテルのある通りをまっすぐ東へ行った場所。改造されたからかは分からないが、一歩通行のトンネルが四つあり、市の中心への上り下りの通行が別れている。
門を出た辺りに公園がありたくさん人が集まって体操をしていた。窓の掃除をするかペイントを塗るかのような道具を持った人が集まっていたが、ここに集合していると仕事をして欲しい人がくるのだろうか。中国のお決まりとして朝食の屋台も出ているが、それは無視して、市の中心とは反対側に朝食を食べる場所を探してさらに歩く。