肇興の夜 #3

by Shogo

肇興の夜は暗くて行くところもないのでホテルに戻ろうと歩いていると、メインの通りに焼き鳥屋の屋台のようなものがあった。見ると、バーの前に屋台を出しているようだ。喉も渇いていたのでバーに入ると、中はカラオケで、一組唄っているグループがいた。

カウンターで飲んでいたが、表の屋台に誰もいないのでビールを持ってまるで店の人のように座ってみた。屋台ので焼き鳥を売るのも悪くないかなと思うほどしっくり来る。ビールを飲みながら、炭火や通りを見ていた。

あまり人通りは多くなく、時々車が通りすぎるだけだ。そのうち子供のお客がぽつりぽつりとやってくる。席を店のお姉さんに譲って、そばでビールを飲んでいた。

客の切れ間に数少ない語彙で話すと、三人の若い女性で店をやっているそうだ。自分の知っている文章を使い切ると会話が途絶えてしまって、また黙ってビールを飲んでいた。

天気の良い週末。もうすぐ外出して帰りは遅くなる。天気が良いので写真が撮れると良いのだが。

 

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