フィルムの値段

by elmarit

フィルムカメラも持って行ったがフィルムはたくさん持って行かなかった。それは、ヨーロッパにはモノクロのフィルムや印画紙のメーカーが何社もあり、デジタル化も日本ほど極端ではないので、フィルムは簡単に買えるだろうと思ったからだ。

でも、日本と同じようにモノクロフィルムは専門店でないと買えないし、値段も日本よりはるかに高かった。滞在中に何度も行ったFOTO SKODAというカメラ専門店には各種のフィルムがそろっていた。普段使っているコダックのT-max400ブローニーは128コルナだったので、滞在中の交換レート(1コルナ=4.35円)だと、557円。これは日本だと290円なので相当高い。二倍近い値段とは信じられない。最近時々使っているイルフォードのブローニーHP5プラス400は123コルナなので、535円。これが日本だと480円。フィルムが高い。

何本か現像もしたがこちらは1本当り100コルナなので435円。現像はプラハの方が安い。これは人件費が安いからだろうか。

一般的に食事などの値段は安いのに対して、衣類などの物の値段はプラハは日本より高いように感じた。フィルムの例だけでいうとヨーロッパ域内のものよりアメリカなどのものが高いのかもしれない。何も買わなかったので詳しくは分からないが。

写真は、ヴァーツラフ広場。広場の周辺には19世紀末から20世紀初頭に建てられたアール・ヌーヴォー様式の建物が何棟も並んでおり、美しく調和がとれているように感じた。 ヴァーツラフ広場だけではなく、プラハのどこに行っても各時代の様式の建物が残されており大変美しい街並みだ。プラハが建築の博物館と言われるだけのことはある。これは、一つには山の向こうのドレスデンが連合軍の無差別爆撃で街全体が瓦礫の山となってしまったことと対照的に、過去に大きな破壊にあわなかったという幸運のもたらした結果だ。それから、ヨーロッパの中心にあり時の権力者がこの街を支配の拠点として利用して開発を行ってきたということもあるかもしれない。

各様式でも特にキュビズムはチェコで独自の発展を遂げ、絵画だけではなく家具や建築にも適用され、現在でもいくつもの建築物がみることができる。実際、チェコに行くまではキュビズムのチェコにおける発展のことをまるで知らなかった。(これだけではないが)これはよそでは見ることができない建築だ。

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「思いこみ」の記事のプラハの春の際に焼身自殺をした大学生に敬意が払われていないのではないかということに対し、上海狂人さんからコメントをいただきました。今でも花は捧げられ、忘れ去られてはいないということでした。それはナチスの総督の暗殺者たちに対しても同じで、隠れていた教会にも花が手向けられているということです。

それで思い出しましたが、「ダンシングビル」を見に行く途中の教会にすごい量の花束が教会の壁のパネルの前に積み重ねられいましたが、あれがそうなのでしょう。

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