ディズニーは、ジョージ・ルーカスからスター・ウォーズの作品の権利を含むルーカスフィルム社を、2012年に買収した。それ以来、この人気のあるスター・ウォーズの世界の様々な形でマネタイズしている。
4月にルーカスフィルム社は、これから製作に入る、3作品の計画を発表した。新しいスター・ウォーズの作品は、エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」から15年後を舞台とした作品で、第三部の中心人物のレイが登場することが発表された。2つ目の作品は、「マンダロリアン」や「ボバ・フェット」のDisney+のテレビシリーズの物語を締めくくる映画となるそうだ。3作目は情報はあまりないが、エピソード1「帝国の逆襲」より、ずっと前の旧共和国時代のジェダイの物語になるようだ。これにはヨーダが登場するのだろう。
ディズニーが買収した後に、ルーカスが断念していたスター・ウォーズの第3部のエピソード7からエピソード9までの3作品を制作を開始した。その発表の際には、テレビシリーズ「LOST」のJ・J・エイブラムスが製作・監督・脚本ということで盛り上がった。それに続いて、スター・ウォーズの世界から様々なスピンオフの作品を作り出している。世界中のスター・ウォーズのファンは、まるで磁石に吸い寄せられるようにディズニー商法の作品群を消費続けている。これが、きっとこれから何十年も続いていくのだろう。面白いからそれで良いのだが、なんとなく魅力的だった世界観も、だんだんすり減ってきたような気もする。
スター・ウォーズ第3部のエピソード7、8、9も惰性で見たが、決して面白いと思わなかった。多分若い頃見て興奮したエピソード4、5、6の世界観に浸りたかっただけだと思う。
シリーズが再開されたエピソード7「フォースの覚醒」は興行成績は良かったが、エピソード8、9の成績はあまり芳しくない。Box Office Mojoが発表をしている、2023年のチケット価格で調整した興行成績ランキングでは、「フォースの覚醒」は第2位。第1位は、エピソード7「新たなる希望」である。
第3位にはエピソード1「ファントム・メナス」、第4位にエピソード5「帝国の逆襲」、第5位にエピソード6「ジェダイの復讐」、第6位にエピソード8「最後のジェダイ」、第7位はエピソード3「シスの復讐」、第8位はエピソード9「スカイウォーカーの夜明け」 、第9位はエピソード9「クローンの攻撃」となっている。
これで見ると、エピソード8とエピソード9は、第6位と第9位と低迷している。ディズニーのマーケティング力と莫大な広告費を持ってしても、大きな興行成績を残せていない。興行成績と作品の質はリンクするものではないが、エピソード8とエピソード9は、好意的に見ていても、内容が無いことに加えて、ストーリー展開や世界観が破綻していた。それが、結果に現れている。
また、興行成績を見ると他のことにも気付く、傾向としては3作品毎にセットとなっている各部の2作目にあたるエピソードの、「帝国の逆襲」、「最後のジェダイ」、「クローンの攻撃」は成績が振るわなかったことがわかる。これは、新しいシリーズが始まる最初の作品が期待感もあり人気が高く、第2作目になるとやや関心が減少するのだろう。
各部の第1作目のエピソード4「新たなる希望」は第1位だし、エピソード1「ファントム・メナス」は第2位で、エピソード7の「フォースの覚醒」は、第3位と上位を占めていることからもこの推測は間違っていないようだ。
それでも、「帝国の逆襲」の第4位と言うのは個人的な感覚としては違う。これは、各部の第2作目の罠で沈んだということなのだろう。
「オビ・ワン・ケノービ」とか「マンダロリアン」や「ボバ・フェット」を見るために、Disney+を契約したが、ディズニーは、今後も新たなテレビシリーズを次々とリリースしようとしている。それがディズニー商法だとわかっていても、Disney+のキャンセルができないでいる。