今年のアース・オーバーシュート・デーは、8月2日だそうだ。アース・オーバーシュート・デーは、全人類がその年に地球が再生できる生態系資源量を使い尽くして、消費量が上回ってしまう日だ。残りの時間は温暖化ガスなどの負債を蓄積することになる。
アース・オーバーシュート・デーは、1970年には12月30日だったが、どんどん早くなって来ている。2000年には9月になり、いまや8月には年間の資源を消費してしまう。これでは、年々温暖化が進むのも無理はない。
パンデミックの経済停滞により2020年には2019年の7月29日から8月22日まで大幅に遅くなったが、その後早まり、2022年には7月28日と後退してしまった。2023年は、ほんの少し好転して8月2日になっていると言うことだ。
アース・オーバーシュート・デーは、イギリスのシンクタンク、ニューエコノミクス財団のアンドリュー・シムズが考案したもので、2006年に国際NPOのグローバル・フットプリント・ネットワークとともに、はじめての国際アース・オーバーシュート・デーのキャンペーンを行った。また、世界最大の自然保護団体であるWWFも2007年からアース・オーバーシュート・デーに参加している
この月日を決めるために、グローバル・フットプリント・ネットワークは様々なデータを収集している。国別に二酸化炭素を吸収する森林地帯、放牧地後、漁場などの面積を計算し、環境に負荷をかけない活動の効果もデータとして計算する。そして、様々な産業や生活が生み出す二酸化炭素の排出量を計算して、そのそれぞれの1年分の合計を365で割ってどの日に環境負荷がマイナスに転じるかを計算しているのだ。
今朝、新聞の記事で、このアース・オーバーシュート・デーの事を読むまで、この活動について何も知らなかった。4月22日のアースデーはよく知っているが、それも日本でと言うよりもニューヨークにいた頃に非常に大きなイベントとしてパレードが行われたりしていたから、知っているだけだ。日本の中ではあまり大きなイベントとはなっていない。
カーボンフットプリントと言う意味では、日本は国土が狭く、山地が多いとは言え、その二酸化炭素吸収の能力は低いはずだ。だが、火力発電所を始め、多大な環境負荷をかけている事は間違いない。もう少しこのアース・オーバーシュート・デーのことをメディアも取り上げてくれると良いのだが。きっと多くの些末なことで忙しいのだろう。