量子コンピュータ

by Shogo

最近、読んだ記事によると、IBMの研究者が、量子コンピュータの信頼性の低さ克服して、有用な答えを導く方法を開発したそうだ。これにより実用化への道が開かれたという内容の記事だが、それは、まだ、実用化への道が開かれたという段階を意味しているから、道は遠そうだ。

もうずいぶん以前より、量子コンピュータ開発の話は見聞きする。だが、その仕組みをまったく意味が理解できないでいる。想像すらできないのだ。形も不思議な釣り鐘のような見かけで、あれではポータブルにはなりそうにない。大型のスーパーコンピューターしかできないないということなのだろうか。

量子コンピュータとは、「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」といった量子力学の現象を利用して並列計算を実現するコンピュータです。

野村総合研究所 用語解説より

「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」という言葉を読んで、理解不能なのは私だけではないだろう。従来のコンピュータが、電気の0と1の状態を使いという仕組みは、まだ想像できる。

昔、1990年代に、ゴア副大統領が、ENIACの50周年の際に、音楽が出るHappy Birthdayのカードを見せて、ENIACの能力は、そのカード程度だと言ったのを見て不思議に思ったことがあった。砲弾の弾道計算をして、マンハッタン計画にも使われたコンピュータがカード程度ということはないと思っていた。もしかすると計算能力ではなく、記録容量だったかもしれない。ENIACの頃は、まだ紙のカードだった。

最初のコンピュータは機械式で、歯車やレバーを使用して計算を行った。その後、真空管が使われ、ENIACは当時の最先端のスーパーコンピュータだった。ENIACは、10桁の10進数の加算を毎秒5000回実行することができたそうだ。これは0.005MIPS(ミップス)。iPhone 14 Proのチップの演算処理速度は、毎秒約17兆回だから、計算するのも面倒なくらい早い。この間に、、真空管からトランジスタ、IC、LSIととてつもない進化をした。ENIACは30トンだったが、iPhoneはポケットに入る。

これが、量子コンピュータになって、情報単位のビットが、量子コンピュータの量子ビット(qubit)と呼ばれる単位になると何が起こるのだろうか。今騒がれているAIの能力が、Happy Birthdayのカードくらいに思えるような差があるのだろう。

量子コンピュータ可能性は大きく、量子コンピュータの進歩によって、社会は新たな可能性の段階になるのだろう。問題は、それは私が生きている間に起こるのかどうかだけ気になる。できれば、今は想像もできない技術を使ってみたいものだ。1928年生まれだった父は、21世紀を見たいと子供のころから思っていたと言っていた。(そして、2012年まで存命した)私もできれば量子コンピュータが使われる時代を見てみたい。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!