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前夜に続いて、またサン・ピエトロ寺院まで行った。夜は当然、サン・ピエトロ寺院の中には入れないので、夜行ったのはサンタンジェロ城周辺や三サン・ピエトロ広場の柱廊の写真を撮りに行ったのだ。トランステビレから堤防を歩いて20分ほどの距離だ。
朝早く起きて、またサン・ピエトロ寺院まで歩いて行った。今回の旅の目的であるカラバッジョの「キリストの埋葬」を見るためである。当然サン・ピエトロ寺院まで行くからには、1階に飾られているミケランジェロのピエタも見たし、システィーナ礼拝堂にミケランジェロの「最後の審判」と「天地創造」も見た。
サン・ピエトロ寺院に入るのは、大学時代の1978年から39年ぶりのことだった。記憶違いかもしれないが、ピエタの場所が変わっていた気がした。古い歴史を持つサン・ピエトロ寺院はたびたび模様替えをするわけではないので多分記憶違いだ。
美術館の開館の時間までに、サン・ピエトロ寺院の屋上まで上がった。午前中の光がテビレ川の向こうにローマの中心をシルエットにしている。そして足元のサン・ピエトロ広場のオベリスクが長い影を作っている。西に目を向けると、サン・ピエトロ寺院のドームの影が、目の下のバチカン政府宮殿に落ちている。教皇はここに住居があり、バチカン市国の政府の行政の中心だそうだ。
その周囲には、緑豊かな美しい庭園が広がっている。バチカン庭園と呼ばれ、バチカン市国全体の面積の半分を占めていると言う。
さらに遠くに目を向けると、ローマの郊外の風景が広がっている。