日本の15歳が、経済協力開発機構(OECD)によって実施される国際的な学習成果評価プログラムで好成績を収めていたという記事を読んだ。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、OECDによって3年ごとに実施される国際的な学習成果評価プログラムだ。このプログラムの目的は、加盟国及び非加盟国の15歳の学生たちの学習能力を評価し、教育政策のためのデータを提供することにあるという。
PISAでは、読解力、数学、科学の3つ学習領域が対象になっている。各評価では、これらの科目の知識に加えて、問題解決や批判的思考などの能力も測定されているそうだ。それは、PISAでは、教育の成果を評価する際に、学生が学んだ知識をどのように実世界の文脈で応用できるかを問う内容になっているという。これは、問題を見てみたいが、面白そうな設問なのだろう。
数学では、シンガポールが高いスコアを記録している。(575点)。シンガポールの他に、香港、中国、日本、韓国、マカオ、中国、台湾が他の国々よりも高いスコアだった。さらに、エストニア(510点)からニュージーランド(479点)に至るまでの他の17カ国もOECD平均(472点)を上回った。これを見ると、日本人は別にして中華系が数学に強いということだ。
読解力と科学においては、シンガポールが、またしても第一位の高いスコアを記録した(読解力で543点、科学で561点)。シンガポールに次いで、日本、アイルランド、エストニア、韓国、台湾などがOECD平均を上回るスコアを出した。科学においては、シンガポール、日本、マカオ、中国、台湾、韓国、エストニア、香港、カナダなどが最も高い成績を収めている。さらに、オーストラリア(507点)からベルギー(491点)までの他の15の国もOECD平均を上回っている。
PISA 2022における日本の成績を詳しみてみると、。日本は数学で高い成績を収めた。シンガポールが575点で最高得点だが、日本は536点で2位だ。日本に続いて、韓国、エストニアが並ぶ。
読解力においても、シンガポールが543点で最高得点だが、日本はアイルランドと並んで516点で2位。続いて、エストニア、韓国、台湾がくる。
科学に関しても、シンガポールが561点で最高得点だが、日本は547点で2位。これにマカオ、台湾、韓国、エストニア、香港が続く。
日本の成績は、数学、読解力、科学の全ての分野でOECD平均を遥かに上回り、全分野で2位だ。日本の15歳は世界的にみて優秀なことが証明されていることになる。問題は、その優秀さが開花しないということだ。確かにノーベル賞の受賞など優秀な人も現れるが、全体的に新しいイノベーションが日本から生まれるというようなことはない。15歳以降の教育が良くないのか、優秀な若者を生かしきれない日本の社会システムが良くないのか。この辺りを真剣に考えるべきだ。