健康的な生活習慣の数値化

by Shogo

生活習慣が私たちの健康と寿命に大きな影響を与えることは、以前から分かっている。だが、最近発表された「Amrican Journal of Clinical Mutrition」(アメリカ臨床栄養ジャーナル」で発表された生活習慣と健康の関係についての研究で、それが数値で示されている。

この調査は、2011年から2019年にかけて、71万9,147人の退役軍人の死亡率傾向と、27万6,132人の生活習慣との相関関係を調べた。長い期間と100万人のサンプルで信頼性も高そうだ。この研究により、健康的な生活習慣と長寿の間に重要な相関関係があることが明らかになった。主な調査結果は以下の通り。

運動習慣が最も重要

適度な運動(週150分)または激しい運動(週75分)の習慣は、健康的な習慣を持たない人と比較して、死亡リスクを46%も低下させる。

禁煙も非常に有効

喫煙歴がない場合は、死亡リスクが30%低下した。

植物性食品を多く含む食事

 健康的な植物性食品を中心とした食生活は、死亡リスクを21%低下させた。

暴飲暴食を避ける

頻繁な暴飲暴食をしないことで、死亡リスクが18%低下した。

質の良い睡眠を確保する 

睡眠時間を妨げない7~9時間の睡眠は、死亡リスクを19%低下させた。

ポジティブな人間関係の構築

 前向きな社会的交流を持つことは、死亡リスクをわずか5%低下させた。

ここまでは、想像通りで驚くことでない。この研究がすごいのは、この健康的な生活習慣の組み合わせが、どの程度長寿に関係するかを数値で示されていることだ。

研究によると、たった1つの健康的な習慣を取り入れるだけでも、死亡リスクが平均26%低下した。また、6つの健康習慣を取り入れた場合、死亡リスクはなんと73%も減少している。これは、良い生活習慣を持つことが健康になるということを明らかにしたという意味で画期的な研究だ。

この研究では、アメリカでの研究らしく、オピオイド依存とうつ病・不安障害といった要因も対象とされている。これらの要因がないことも、死亡リスクを低減しており、うつ病・不安障害がない場合は29%、オピオイド依存がない場合は38%のリスク低下がみられた。さらに、運動不足よりもオピオイド依存の方が有害な兆候であることも判明した。オピオイド依存はアメリカに顕著な問題なので日本では関係ない。

研究では、これらの2つの要因を含む8つの要因をすべて満たしている人は、死亡リスクが87%も低下することが示されている。この数字は、オピオイド依存はさておき、他の7つの要因を満たすことで大幅に若死を防ぐことができることを明らかにしている。問題は、過去に遡らなければいけない過去の喫煙歴だけで、今から取り入れられる生活習慣だ。

この研究結果に基づくと、健康な長寿のための重要な習慣は、今までにも言われているような当たり前のことをすることだ。まず、定期的な運動をすること。ウォーキング、ランニング、水泳、ダンスなど、好きな運動を続ける。他の研究からは、週に150分間の適度な運動か、75分間の激しい運動を目指すと勧められている。

喫煙をする人は、できるだけ早く禁煙をする。喫煙は肺がん以外にも様々な健康問題の原因となる。

健康的な食事も多くの研究者が勧めていることだ。果物、野菜、全粒穀物、ナッツ、豆類、魚、低脂肪の乳製品を中心にして、加工食品、砂糖、赤肉、飽和脂肪は控えめにしするということだろう。暴飲暴食の回避も、分かっているけど止められないことだが、これは気をつけるしかない。当たり前だ。定期的な食事を心がけ、食べ過ぎを止め、間食も健康的なものに代えるということだ。

質の良い睡眠も分かっているけど、歳を重ねると難しくなる。なかなか眠れないことも多い。毎晩7~9時間の睡眠を確保できれば良いが、これは目標だ。

前向きな人間関係を築くことも長寿に重要と以前から言われている。友人、家族、地域社会との関わりを大切にし、社会関係を活発にすることが大事だろう。趣味のグループにいくつか入っているが、今後はボランティア活動に参加しようと考えている。

ストレスマネジメントも重要だと分かっているが、あまり積極的に取り組んでいない。それに、現時点ではあまりストレスがないということもある。ヨガ、瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法があるが、そのうちに試してみよう。

生活習慣の改善が、健康な長寿につながることを数値で示されている研究を読んで、改めて生活習慣を見直してみようという気になった。今朝も朝の散歩に出かけよう。

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