最近で1番嬉しいニュースは、池江璃花子選手が日本選手権で4種目を制し、オリンピックの出場を決めたことだ。勝つことができたことは勿論だが、病気から回復できたことを喜びたい。
2年前の病気の公表の際には驚いたし、かわいそうで胸が締め付けられるような思いだった。早く治してパリを目指して欲しいと思ったが、コロナウィルス感染症のために、2021年に延期されたことにより、東京で出場できることになった。
病気を治し、リハビリからスタートしてトレーニング行ってきた。ここに来るまでには、辛い毎日だったろう。持って生まれた体力や才能もあるが、絶望の底からここに来るまでの精神力も並のものでは無い。インタービューでも、「こんなに苦しいなら、死んだ方がいいんじゃないかと思った」と答えていた。池江選手に限ったことではないが、オリンピック選手になるような人は、体力や才能はもちろんそうだが、強い精神力がないと、長く辛い練習には耐えられないだろう。
池江選手の復活は、同じような病気に苦しむ人をどれだけ励ますことができたのだろうか。「努力は必ず報われると思いました」とコメントしていたのが勇気を与えてくれる。病気に打ち勝って、オリンピックに出場を果たした池江選手を、大会本番で応援するのが楽しみだ。
しかしながら、コロナ禍のために国民の関心はオリンピックにはあまり向いていない。聖火リレーで人が集まっているようだが、本来の盛り上がりは、密集が制限されている、今のような程度ではなかったはずだ。子供の時に見た聖火リレーは、無数の人が集まり、立錐の余地のない中を聖火が現れた。
朝日新聞が聖火リレー直前の3月20日、21日で調査した結果によれば、今年の夏の開催を支持するのはたった27%で、それ以外は、再び延期するか中止するかのどちらかだった。
そんな中での池江選手のオリンピック出場決定は、再びオリンピックへの関心と希望を再びもたらした。1年前イベントで、池江選手が聖火を持って国立競技場に登場した姿を思い出す。池江選手に全ての望みをかけていたように見えた。そして、その戦略を正しかったことが証明された。しかし、その演出でさえ、今年になって問題になった女性蔑視の騒ぎに巻き込まれてしまったような感じもする。でも、池江選手にかけた思いは正しかったと思う。
池江選手が、最初の100メートルがバタフライで優勝した際には涙ぐんでいた。それを見ていて、私ももらい泣きをしてしまった。以前復帰直後にプールに現れた姿をテレビで見て、やせ細った姿に同情したが、その後のトレーニングなどにより体力も順調に回復しているようだ。
感染状況は悪化しているが、最悪は観客を入れなければオリンピックは開催できるであろう。この大会を目指して、全てをかけて努力してきた選手の為にも無観客ででも実施した方が良い。私たちはテレビで応援ができる。選手は自らの努力の結果を世界の選手を相手に試すことができる。この2021年を逃せば、体力的にも次の大会には出場できない選手も出てくる。サッカーのような年齢制限のある競技では確実に次には出られない。国民の支持率の低さが気になるが、やはりオリンピックは無観客でも開催したほうがいいと思う。