アメリカの大統領選挙は、かなりの接戦だったようだが、獲得選挙人数では303対206とかなり離れて見える。これは、少しでも勝つとその州の選挙人を全部獲得するからで、得票数では50%対48%だ。州によっては差が1%以下のところもある。1州や2州の結果が変わっても全体がひっくり返るようなこともある。
ブッシュ対ゴアの時には、フロリダの結果で決まるので裁判などがあり結論が出るまでかなり時間がかかったと記憶している。あの時には、得票総数でゴアがブッシュを上回っていたから、なんとなく後味の悪い結果だった。当事者でないので関係ないし、選挙の仕組みは、そのような可能性があっても州の独自性など守らねければいけないことも考えて作られたことだから仕方ないのだが。でも、その後の戦争などの展開を考えると、あの時のフロリダの数百票がとか考えてしまう。
済んだことは済んだことで仕方ないのだが、済んだことを思い出すこともある。銀座の晴海通りを地下で横断する構造物は昔から不思議な雰囲気がある。地下道には食堂や居酒屋と映画館があり、両側の階段の上には、なんとなくモダンな建物が建っている。実はこれを全体を差して何と呼べばよいのか分からないので、 タイトルは「シネマパトス銀座」としたが、シネマパトス銀座はこの構造物のごく一部である。
もとは、ここは三原橋という橋があり現在でも地名は三原橋と呼ばれるが、この地下道はその三原橋の橋の下に造られたということで、地下道部分の上を見上げると天井は橋のような構造物が見られる。
これが来年には無くなると聞いたので写真を撮っておいた。このそばによく行く三共カメラという中古屋さんがあるので、よくこの地下道を通りぬける。そういえば1カ月ほど前には「ナイル」のカレーが食べたくてわざわざ出かけたのだが、ナイルも近い。
まだ若いころ、先輩に連れられて勤務時間中に、ここの映画館には何度か行った。当時は通常の映画館ではなくピンク系の映画しかやっていなかった。だが、いつのころからか普通の映画館になった。名前もその時にシネマパトス銀座になったのかもしれない。
残念ながら地下の居酒屋さんで飲んだことがないので、来年無くなるまでに一度行きたいと思うのだが、最初にこの場所に連れてきてくれた先輩は、もう何年も前に会社を去りいまは大阪住まいだ。昨年久しぶりに飲んだのだが、東京まで来てもらおうか。