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地下砦を見た後、馬車に乗り、その後延々と歩いてついた場所は荒野の真ん中の万里の長城。当時のモンゴルと中国の国境に建設され、右がモンゴル、左は中国。
北京の周辺にある煉瓦で作られた物でなく、土がむき出しの素朴な長城。風化が進んでぼろぼろ。
見渡す限り、荒れ野に長城が続いて行くいるのが見える。
この辺りでは壁としての垂直な面は残されていない。
道路から見えた場所の長城は保存状態の良い、垂直の壁をもっていた。ただ、この風化の進んだ壁は別の意味で訴えるものを持っているように思えた。
長城の壁の途中に花も咲いている。
世界の馬鹿建築の一つに数えられることもあるが、このような何もない荒野に国境があり、元の時代を経験した明の皇帝は防衛のために真剣にこの壁を作ったのだろう。こういうものを見るにつけ、島国で守るべき国境を持たなかった日本の幸運を思い出させられる。
荒れ地に転がされた石は、旗竿の台だそうだ。上の丸は天を下の四角は地を意味しているそうだ。
そばの石のかけらには植物の模様が刻まれている。
この項続く