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成田からのフライトも順調で、1時過ぎには北京に着いた。着陸前に下を見ると、6月に雨が多かったせいか、地表が緑に見えた。あるいは政府が何かを植えて緑にしているのかもしれない。ともかく今までの砂漠に着陸するような印象とは違う。
空気も少し曇ってはいるが、青空の切れ端もあちこちに見えて、ガスに包まれたという感じではなかった。周辺の省の工場は操業停止か稼働時間の制限が始まっているはずなので、その効果が出ているのかもしれない。
入国審査に、どこかの国の選手団の長い列があったり、入国審査が終わると、オリンピック関係者向けの大きなカウンターができていて、たくさんのPCと係員が並んでいる。もう3週間少しなので、ムードは盛り上がりつつあるようだ。
市内に向かう空港高速にも、のぼりのようなディスプレイが並んでいるし、オリンピック専用レーンも設定が終わったようだ。会期中には、この一番左のレーンはオリンピック関係者以外は走れなくなるのだろう。
聞いた話では、7月に入ってホテルはガラガラだそうだ。外国人へのVISAのは発給が厳しくなったため観光客が極端減っていること、もちろんホテルの値段がかなり上がっていること、日本人は中国への観光の意欲が様々な理由で極端に低下していることが理由として挙げられる。飛行機もビジネスクラスは満席で、エコノミーはがらがらという状況が続いているそうだ。
今朝からもCNNではダルフールの問題を伝えているし、政府が望む中国全体のイメージアップにつながるのかどうか予断を許さない。政府としてはムードが盛り上がって、人権問題に波及していかないことを望んでいるだろう。