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前門大街の一本、西の路地を通って大柵欄に向かう。この道は最近までかろうじて営業を続けている店もあったが、現在ではほとんどが移転して工事中の建物ばかりになっている。
この通り自体が前門大街の表通りの建物の裏口にあたり、前門大街そのものと言って良いような場所だ。工事が終われば正面の煉瓦の塀は壊されて往来が可能になるのであろう。
この店のガラス戸の向こうは前門大街なので、店はこの路地と前門大街と両方に向かって開かれて営業するのだろうから、この路地も前門大街の一部と言っていいのかもしれない。それを考えると間に合うのだろうか。
大柵欄の手前まで来ると、大柵欄の有名生地屋がここに店を出している。あちらはどうしたのかと考えながら歩き続ける。
大柵欄まで着くと、通りそのものが大工事の最中で閉鎖されている。それで生地屋も仮店舗で営業中と納得がいく。
工事関係者以外は立ち入れないようだし、そもそも穴だらけで入れない。下水や共同溝などを設置しているのだろか。ともかくすごい工事だ。渋谷のセンター街を完全に閉鎖するようなものだろう。
大柵欄を歩けないので仕方なく南に向かい、適当に右折して西に向かう。ほとんどは小さな店ばかりだが、中には趣きのある建物も混じる。
この漢字の洪水が北京の繁華街っぽくて写真を撮った。
大柵欄の入り口まで来て、東を見る。映画館の前で大きなショベルカーが穴を掘っている。人通りの多い繁華街のメインストリートがこのように掘り返されているのはちょっと想像できない。道路を半分ずつ工事するとかできないのだろうかと考えてしまう。
ここから、 西大柵欄へ向かう。