香廠路の市場 Xiang chang lu street market #2

by elmarit

香廠路の市場の続き。ここに行ったのは2月の初めなのでずいぶん時間が経ってしまった。今だと暖かくなり始めているので売っている野菜や果物は少し変わってきているだろう。このあたりは留学路なので食品以外の店も少しあるが、ほとんどは総菜や食品関係の店。テイクアウトでパンのようなものや小さな肉饅なども各種売られている。もう少し進んで、香廠路に入ると、そちらは肉類、魚、八百屋が中心になる。

そう言えば、パンのようなものは中国語では餅で、これはまだいいとしても、日本で点心と言えば中華の小さな簡単に食べられるもの、餃子や焼売をイメージしていたが、中国で点心と言えば基本的には甘いお菓子のようなものをさすというのには驚いた。点心は中国語だと思っていたから、よけい驚くのだが、どこで変わってしまったのだろう。

前門より南のこの地域では古い建物が取り壊されて、高層ビルになっていたり、取り壊しのサインが書かれた建物をよく見かけるが、香廠路周辺ではそのサインを見かけないので、もうしばらくはこの雰囲気が残るということなのだろう。

日本や中国の近代化の病の一つは、普通の住宅地を地上げして高いビルを建てて付加価値をつけて転売するということが、あたりかまわず行われることだ。都市計画や古い街並みの保存という視点が欠けているのか、考慮されない。為政者も含めて近代化とは古い建物を破壊して、「豊かな」ガラスとコンクリートの街を作ることが住民の幸福につながるという考えが根底にはある。「豊かな」冷え冷えとした街と貧しく古く汚いが暖かい街の間に選択肢はないようだ。日本人も中国人も豊かさの定義を考えるべきだろう。古い町を破壊して、住民を郊外に追い出して豊かになっているのは不動産屋だけだ。

鳥籠を持って歩いている人がいるが、これは鳥に散歩をさせているのだそうだ。鳥籠を少し振って風を当てているのと、人に自分の鳥を見せて歩いているのだそうだ。 ここではないが、鳥を飼うしとが集まっている場所がいくつかあり、鳥を飼う趣味の人が多いのに驚く。

この項続く

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