内蒙古の手袋屋

by Shogo



手袋の数々

値段が安い!

先日の物産市に手袋屋があった。売っているのはすべて皮手袋だ。驚くのは、その値段。15元だと言う。1元15円換算で225円。一体、原価はいくらなのだろう。製造元から直接買って売っているとして、粗利幅が3割と考えてみると仕入れ値は157.5円。製造元の粗利を2割として、製造原価は原料・工賃で126円。一応皮ですからね。軍手だって1ダース150円位するでしょう。

羊肉の消費量

確かに北京で食べる火鍋(しゃぶしゃぶ)の肉は羊肉が一番ポピュラーで、北京の人は羊肉がすきだ。その肉のほとんど内蒙古から来るようだ。だから、内蒙古にはすごい数の羊が飼育されていて、中国人の胃に納まるのだろう。とすれば羊皮はそうは高い素材ではないのかも知れない。

ちなみに私が買ったのは一番高い裏に毛がついて暖かそうな手袋で、これは28元でした。

内蒙古という言い方が気になっていて、内があれば外があるわけで、まるで「モンゴル国」を自分の家の続きのように扱う言い方だなと思っていたが、調べてみるとこの内と外は、1911年の辛亥革命と同時に外蒙古地域が独立を宣言するまで、モンゴル高原が清朝時代の中国の周辺の事実上の支配地域だった頃に、北の外蒙古、南の内蒙古として使われた言葉のようだ。当時、内蒙古は事実上の中国化を進めていたが、外蒙古は比較的に自由だったそうだ。だから今でも内と外があって、外は独立したので現在は使われないが、内は残ったということのようだ。むしろ中国政府は、外蒙古という言葉は、「モンゴル国」に配慮して使わないようだ。内蒙古は、現在は「内蒙古自治区」としていくつかある自治区のひとつとして中国の一部となっている。

とは言え、内と言えば外があることを意味しているので、民族が二つの国に分断されている現状を考えると微妙な言葉だなと思う。

You may also like

Leave a Comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!