超加工食品で頭が悪くなる

by Shogo

超加工食品は体に悪い事は自明だが、心の健康にも有害だと言う記事がニューヨーク・タイムズに出ていた。

冷凍食品、ファーストフード、シリアル、スナックバー、ほとんどすべてのパッケージの菓子などは、糖尿病、肥満、がんのリスクが高まるなど、健康上の影響が大きい事は、すでに多くの研究から明らかになっている

超加工食品とは、普通の調理に使われない成分が含まれている。果糖コーンシロップ、水素添加物、分離、タンパク質、着色料、人工香料、人工甘味料、乳化剤、保存料などの科学添加物が含まれている食品のことだ。これらの物質を含む加工食品は、その影響は、体の健康だけではなく、うつ病や不安、認知機能の低下など心の健康に大きな影響がもたらされることがいくつかの研究の結果明らかになっているようだ。

2022年にアメリカで行われた1万人以上の成人を対象とした研究では、参加者は超加工食品を食べれば食べるほど、軽度のうつ病や不安をの感情を訴える傾向が高まった。2022年発表のブラジルでの研究でも、成人約11,000人を10年間追跡した調査で、超加工食品を食べることと、認知機能の悪化に相関関係があることがわかったそうだ。ここで言う認知機能とは、学習、記憶、推論、問題解決能力のことである。単純に言えば頭が悪くなると言うことか。

しかしながら、この因果関係は明らかになってはいるが、メカニズムについては明確には証明されていない。現在行われている研究では、超加工食品と腸内環境の悪化と脳への影響について焦点が絞られている。

超加工食品をたくさん摂ることにより、腸内の環境が悪化する事は研究から明らかになっている。また、動物実験や人での実験から、人工甘味料や乳化剤といった添加物が、腸内細菌の環境を悪化させることもわかっている。

そして、うつ病やその他の精神障害を持つ人は、腸内細菌の組成が多様でなく、短鎖脂肪酸が少ない事もわかっている。このことから、腸内環境の悪化が、心身の問題の多くを引き起こす可能性が推測されているようだ。その原因として腸内環境の悪化が慢性炎症を起こして、結果として脳にも影響がでると考えられているようだ。以前と比べると体の中での腸の重要性はますます高まっている。

健康はもちろんだが、頭も悪くなりたくないので、超加工食品は避けたほうがよさそうだ。具体的にはパッケージの裏を見て、様々な化学物質や聞いたこともない単語が並んでいるものは避けるに越したことがない。よく昔から言うように、おじいさんやおばあさんが食べていたものを食べなさいということなのだろう。

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