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大柵欄に行く時は地下鉄やバスで前門まで行って、そこから少し南に歩くと大柵欄と西大柵欄の境につくのだが、週末などは面倒なのでタクシーで大柵欄というとその境まで行ってくれる。
この境になっている通りは、煤市街という通りだが、北京にいたころに読んだ、大柵欄周辺の胡同に住むアメリカ人の本によれば、そう古いものではなく、細い道をバス通りにしたものだそうだ。なので昔は、今のように大柵欄と西大柵欄ははっきりと分かれていなくて、歩いていると知らないうちに西大柵欄に入ってしまう感じだったのだろう。
前門は交通の要所で、地下鉄もあるしバスターミナルになっていてたくさんのバスが発着するが、煤市街はバスの停留所としても利用されている。この通りがない時代を想像するのは難しいが、静かな胡同だったのだろう。
前門大街は完全に歩行者用の道路になって車両の交通を遮断する計画だったので、煤市街を作ったのだと思われる。私が北京に到着した2007年2月には、前門大街の工事の前で移転が始まっていたが、車は通りをまだ通っていた。今のようなテーマパーク化した街から比べると普通の古い通りだったのが、もう想像できない。