城壁の上から #1

by Shogo

西安の街は周辺を外壁で囲まれた美しい街だ。かつての中国の都市はほとんど外壁で囲まれていたということだが、これはヨーロッパでも同じだ。日本では、外壁は存在しなかったと思うが、新宿の大木戸などのように夜間などに街へ入ることを制限したようなので、大規模な外壁はなくてもなんらかの壁はあったのだろうか。

北京も現在の二環路が1960年代に建設されるまで、外壁に囲まれた街だった。その外壁をすべて取り壊して現在の二環路という広大な環状高速道路を造ったわけだが、西安に行って、外壁のあった時代の北京を見たくなった。それは外壁と緑の木々と外堀に囲まれた西安が美しかったからだ。北京ものっぺりと広がる大きな街ではなく二環路に外壁と緑のベルトと堀があるとずいぶん印象が違うだろう。

外壁を取り壊す理由はよく分かる。外壁を通過する交通は壁でボトルネックになり渋滞を誘発するからだ。また、壁を抜ける道路も大きいものと小さいものがあり壁に開けた穴の大きさで道路の広さが決まってしまう。小さなところは当然、渋滞になる。

それでも、外から街を見たときやその周辺を歩くときの美しさは格別だ。その壁の上に登った時の写真。壁の上部は20メートルほどもある広いもので何もないので余計に広く見える。ここを自転車を借りて走った。一周を目指したかったが集合時間の問題で、南門から出発したので西門を目指した。もちろん理由はシルクロードの出発点だからだ。

毎日新たな展開だが昨夜はプルトニウム流出のニュース。わずかなかけらで東京を壊滅できるほどの毒性らしいので広がらないことを祈る。重量があるので遠くまで飛ぶようなものではないらしいから周辺地域にとどまるという話だ。遠くに広がったり海に流出しないと良いのだが。現時点ではお得意の「人体に影響のないレベル」 らしいが、長期的な影響や実際の量はまだ分からない。悪くすると、半減期の問題で何世紀ではなく何十世紀も原発の周辺は立ち入り禁止になる。恐ろしいことが毎日明らかになり気が休まらない。

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