白雲観 #2

by elmarit

ようやく週末。あと一週間で春節。中国の年末ということなのか、このところ道が込んでいる。このため少し早めに出かけるようにしているが、移動に時間がかかる。

昨日見た中国のニュース。CNNでもやっていたが、中国のインターネット利用者が2.98億人に達し引き続き世界一。前年比41.9%増だそうだ。普及率でも22.6%となり世界平均の21.6%を超えている。中国の人口数のため車の販売数や何かの利用者などは、他の市場に比べて多くなるのは当然だが、普及率でも追いついてくると、市場としてはますます成長することになる。欧米や日本の市場が今後大きな伸びしろを期待できない現状では中国の成長に期待をかけたいところ。現在世界四位のGDPだがすぐにもドイツを抜いて世界三位になると予想され、2020年までには日本を抜いて世界二位になるとされているが、予想よりは早く来るかもしれない。

ただ、インターネットの利用者は増加しているが、世界の他の国のように自由に使えているかというと、この点については政府の規制が依然としてあり完全な自由とはいえないようだ。詳しくは知らないが、オリンピックの時に外国人記者に批判されたように特定のサイトに利用制限があるようだ。個人的にも日本のいくつかのサイトがアクセス不能だが、政治的な意味のあるサイトではないので理由が良く分からない。

白雲観の続き。道教については、いただいたコメントから、いくつか新しいことを知ることができた。ここに行ったときは老荘思想と勘違いしていたが、道教は中国の土着の宗教のようだ。2世紀の黄巾の乱などのように戦乱に関係したことが何度もあったようで中国の民衆に大きな影響力を持ってきた歴史がある。その影響力や、不老長寿や現世利益を求める考えが現在の中国とあわないため建国後は排斥されたそうだが、現在ではすべての宗教にある程度の自由が認められている。ただ、文革の際の文化施設や宗教施設の破壊からこの寺がなぜ逃れることができたのか不思議だ。

道教の寺ということで特別なものでもあるかと期待していたが、特に変わったところはない。そもそも行った際にも道教の考えに詳しくななかったが、こういう寺院的な施設を否定する教えと思っていた。老子や荘子とばかり思っていたからだろう。

かなり濃いめの仏像がどんと控えているような寺は想像していなかった。建築様式や配置なども含めて、北京にある寺は大同小異のような気がする。

牛街にあるイスラム教会に雰囲気は似ている。インドから中国にわたった仏教や中東から来たイスラム教も含めて、儒教や道教といった独自の宗教と交じり合い、中国風の解釈がされ、中国化してきたのかもしれない。

日本における神仏混合のようなものだろう。道教そのものも長い歴史のなかで儒教や仏教の教えを取り入れて変化してきているそうだ。ここの道教全真派は元の時代に起こった道教の一宗派だがかなりの隆盛を誇ったようだ。

この項終わり ここから最終目的地まで歩いた。

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