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王府井を歩くとほんの数週間前の景観との違いに驚く。この写真では、特に問題のない景色だが。
こうなると少し違和感を感じないだろうか。
実は、この北京飯店の隣のビルは建築中だ。銀色のパネルが張られたと思ったら、さらに茶と青のシートが貼られ始めた。
それが、窓とビルの壁面のお化粧だった。
どんどんシートが貼られ、今の景色になった。ビルの上のわずかな青空も可愛い。
王府井の屋外広告もすべてカバーが掛けられてひとつも残っていない。以前だとこの場所には、富士フィルムとかニコンの広告が見えていたのだが。
ここはオリンパスだった。
王府井は北京の顔でもあり、またマラソンのコースにもなっているため、広告はすべて見えなくして、建築中のビルさえ、完成したようにお化粧したということのようだ。
建設中のロッテのファッションビルはもうすぐオープンできそうなほどになっている。このビルの反対側のこの通りの左には、かつての廃墟のような場所だが、奥行き数メートルの2階建てのプレハブの店舗を作り、開発が終わったように見えるようになっている。
オリンピックに向けて、全力で準備を進めてきたのだろうが、終わっていない部分については、お化粧でごまかしている部分もあるようだ。それは多分、どの都市でも同じようなことをするのだろう。