先日、取引先の方と食事をした際、カメラの話になった。彼もキヤノンのデジ一を使っていて、レンズもいろいろ揃えているようだった。やはり中国の人はカメラが好きだ。
どんな写真を撮るかと聞かれたので、古い北京の町並みを撮っていると話すと、 国子監街に行くように勧められたので週末に早速出かけた。
第二環状高速路の北の内側にあり、天安門からタクシーで行けば30分弱といったところ。 地下鉄のヨン・フ・ゴンの駅のそばで、同じ名前の有名なチベット仏教寺院のそばだ。
国子監街の入り口の中国風の門の前でタクシーを降りて通りを歩き始める。国子監街にはこの門が左右に4つあるが、このようなゲートのような門が4つそろっているのは、北京ではここだけらしい。
歩き始めると早速、将棋を指している一団を見かける。観光地のような町並みだが、この人たちは観光客のはずがない。
左側が入り口に建つゲートのような門。 左右にお土産物屋が並ぶ。
このようなお香や仏具のようなものを売る店がたくさん。この二人の配置が面白くて写真を撮った。
通りの裏には民家が並ぶようだ。土産物屋の間から奥を覗いた。
タクシーを降りてから3分ほどで、孔廟に着く。元の時代の14世紀に建てられたもののようだ。孔廟と隣の国子監を合わせて入場料が20元だが、私は博物館通票があるので、入場無料。
入ってすぐの孔子の像の前で家族連れが写真を撮っている。
この庭には科挙の合格者の名前が刻まれた石碑が並んでいる。
風化が進んで字はあまりはっきりとは読めない。名前が刻まれて残されるほど、科挙の合格者というのは難しくて名誉のあることだったのだろうと思って眺める。
庭の緑がまぶしい。
たくさんの観光客も科挙の石碑を熱心に見ていた。誰にとっても興味のあるものなのだろう。石碑によっては割れていたり、字がまったく読めなくなっている。
他の宗教と同じ扱いにはなってはいないが、日本を含む多くのアジアの国では文化のバックボーンとなっているのが儒教だから、孔子は大きな影響を残した人だと思う。また、元や清という異民族だけではなく、漢族の歴代の皇帝も支配の方法として利用したという面もあるようだが、中国人の考え方をある意味、規定し、さらに他の民族の国民性の基本を作ったすれば、その教えに誰もが合理的かつ理想的と思われるような普遍性があったということなのだろう。
この項続く。