無脂肪牛乳でなくても大丈夫

by Shogo

牛乳は、無脂肪か低脂肪を飲んでいる。無脂肪が望ましいがスーパーで売っていない時は、仕方なく低脂肪を買う。スタバでは、低脂肪のラテを頼む。無脂肪ラテがないからだ。これは、普通の牛乳が飽和脂肪を多く含むためだ。アメリカ心臓協会や世界保健機関などは、無脂肪や低脂肪の乳製品を選ぶことを推奨している。これは、牛乳の飽和脂肪が、心臓病のリスクを高めると考えられているからだ。

しかし、NYTで読んだ牛乳についての記事によると、必ずしも乳脂肪を避けなければいけないということでもなさそうだ。記事中のタフツ大学の医学博士・教授によると、乳脂肪に関する初期の研究を除いて、ほとんどの研究は、全脂肪と低脂肪の乳製品を比較して、低脂肪牛乳に健康上の利点があるとは確認していないという。

この博士は、脂肪の量よりも重要なのは、どの乳製品を選ぶかであると指摘している。多くの研究が、乳製品の摂取が高血圧、心血管疾患、2型糖尿病のリスク低下と関連していることを示しているそうだ。乳製品の健康効果は高そうだ。ただし、高血圧、心血管疾患、2型糖尿病煮ついてはだが。

2018年の研究では、21カ国の136,000人の成人を9年間追跡し、1日に2回以上乳製品を摂取する人は、全く摂取しない人と比べて心血管疾患のリスクが22%低く、死亡リスクが17%低いことが明らかになっている。また、この研究では乳製品からの高い飽和脂肪摂取が心臓病や死亡のリスクを高めないことも示された。これまでの、一般的な牛乳の飽和脂肪がよくないという一般的な常識は覆されている。

別の2018年の大規模分析では、63,000人以上の成人を含む16の研究の結果をまとめている。これによると、平均9年間で、血中の乳脂肪レベルが高い人は、低い人に比べて2型糖尿病を発症するリスクが29%低かったという結果が出ている。つまり、2型糖尿病に関しては、乳脂肪が効果的だということだ。糖尿病については、今のところ心配していないので、このデータは個人的には無意味だが、乳脂肪が基本的に悪という固定概念が崩れる。

記事によると、乳脂肪の長期的な臨床試験はまだ行われていないが、短期的な試験では、乳製品(全脂肪含む)の摂取が参加者の血圧を下げ、体重増加や悪玉コレステロール(LDL)の上昇を引き起こさなかったことが示されているそうだ。私のLDLの高さは、牛乳とは関係ないということのようだ。

これらの研究結果を見る限り、乳脂肪が有害でない可能性がある。例えば、記事中でカリフォルニア大学サンフランシスコ校の教授は、乳製品に含まれる特定の飽和脂肪は健康に中立的または有益であると述べている。なんということだ。美味しいカフェラテを諦めて、低脂肪ラテを飲んできたのは無駄だったということだ。

また、記事中では、ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品は、特に健康効果が高いという。これは、発酵中に生じる良い細菌やビタミンKなどの有益な分子が含まれているからだ。これは、今まで思っていることと齟齬はない。

記事に登場するペンシルベニア州立大学の栄養科学名誉教授によると、独立した栄養専門家のパネルが現在、飽和脂肪の摂取が心臓病リスクにどのような影響を及ぼすかについての証拠を見直しているという。これにより、アメリカの乳製品摂取に関する推奨が変更される可能性があるそうだ。同教授は、バランスの取れた食事の一部として1日に3回の乳製品摂取を推奨しているが、そのうち1~2回は全脂肪の乳製品であってもよいとしている。

というような内容の記事で、今まで乳脂肪を蛇蝎の如く嫌って避けて来たことが間違いだったかもしれない。持病の脂肪肝と高コレステロールのために、飽和脂肪は食べてはいけないと信じてきたが、牛乳の飽和脂肪は例外かもしれない。とは言え、乳脂肪のカロリーの問題もあるので、無脂肪に拘らずとも低脂肪で十分ということにしようと考えている。

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