別の「花鳥風月」

by Shogo

昼前後に予定が無かったので出光美術館まで行った。「長谷川等伯と狩野派」展を見に出かけたのだ。。昼前後に予定を入れなかったという言い方もできるが、まあどちらでも良いでしょう。

昨年の等伯は混んでいると聞いて行かずじまいで、後から後悔したので、上野の仇を日比谷で取るべく出かけたのだった。等伯の墨絵は、代表作の「松林図」のように霞にかすんだ景色の中に、そこかしこに霞の切れ目があって木や竹が見えたり見えなかったりが表現されていて、何も無い場所に何かが見えたり、あるように見えるものが見えなくなっていたりして無限の広がりを感じる。今回展示されている「竹虎図屏風」でも、その表現が楽しめる。見ているうちに時の流れとか無常とかそんな言葉が胸に浮かんでくる。

このところ、差別用語に使っている「花鳥風月」だが、意味は中身がなく単に美しいものという意味だ。でも、出光美術館の解説によると「松に鴉・柳に白鷺図屏風」は、四季を表す「花鳥風月」の図ということで、 これを見ているとこれが「花鳥風月」なら、「花鳥風月」という言葉に申し訳なってきた。しかも鳥なら何でも書けるのに鴉を描いているところがすごいとも思った。

等伯以外に気になったのは、牧谿という中国僧の墨絵。輪郭を描いていない墨絵がすごい立体感だ。等伯が影響を受けたそうで、無いように見えてなにかありそうな表現は、牧谿から学んだそうだ。調べると牧谿は畠山美術館とか根津美術館に作品が所蔵されいるようなので、しばらく追っかけをしてみようかと思った。

今日は午後から雨になるらしいが今のところ曇っているだけなので散歩には行けそうだ。

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