土曜日から降り始めた雨は日曜日も降り続き、今朝もまだ降っている。お陰でエルは散歩に行けずつまらなそうにうずくまっている。それにしても台風の影響だろうが、かなりの量の雨が昨日も今日も降っている。
週末は家庭の行事もあったのだが、それ以外の時間は、博物館、美術館、ギャラリー巡りの週末。雨なので自転車ではなく電車の移動。まだ上野まで自転車で行ったことはないが、天気がよければ一度、上野あたりまで自転車に乗ってみたい。
上野で写楽展とレンブラント展をはしごするつもりで出かけたが、2時間の写楽展の鑑賞の肉体的疲労と人出で疲れてしまい、法隆寺宝物館で食事をして上野は退散。帰りはお茶の水、水道橋、新宿で途中下車してギャラリー巡り。日を改めて写真美術館のクーデルカ展、そこから目黒の先のギャラリーまで。
写楽展は先日、山種でみたボストン美術館に続いて写楽の作品を堪能。画のうまさでは、山種でも今回も当時に展示されていた他の人に遅れをとるように見えるが、作品としての強さは圧倒的だ。それも写楽の第一期だけのことで、その力は後期には衰えている。これほどの力のある絵師が十ヶ月だけしか活動しなかったとは考えられず、だから実際は有名な他の絵師の変名と考える人が多い。北斎の変名だとか、様々な説があり推理は楽しい。
クーデルカはやっと本物が見られたのだが、やはり圧倒的な迫力。事実を伝えるという写真の力をまざまざと見せつけられる。写真家としてのクーデルカの作品だが、彼も含むプラハ市民の作品と言ってもよく、戦車や銃剣をつけた銃の前でひるむことなく抗議する姿が胸をうつ。写真らしい粗めの粒状性が美しさを際立てている。
ギャラリー関係では、バウハウスの岡崎さんの水辺の写真が美しかった。6x7かなんかで撮られて6切りまでしか伸ばしていないので粒状性の少ない緻密な黒が美しいプリントに感動した。美しいプリントでは、目黒のコスモスで行われていたグループ展の写真も、参加者が十数人もいたが、多くは好みでこれも良かった。
今週も雨の日が多そうなので、写真を撮る感じではなさそう。新宿でフィルムを買い占めてきたが使うのはまだ先。この買い占めは写真文化への貢献ということで、良い買い占めです。