世貿天階 (The Place) のクリスマス #3

by Shogo

週末にかけて温度が下がっている。木曜日は食事の後、小一時間ほど写真を撮って歩いていたが帰る頃にはすっかり冷えて、飲んだ酒も醒めていた。金曜日も寒くて夜にタクシーが捕まらず苦労した。土曜日の昨日も寒いので家にいたが、少し出かけたら、帰りにやはりタクシーが捕まらずひどい目に遭った。やはり寒いというのは、急に雨が降ったらタクシーが捕まらなくなるのと同じで、誰も歩きたくないということみたい。

昨日から今日にかけての最低気温はマイナス10度なので昨夜もかなり冷え込んでいたはずだ。今日は最高気温もマイナス6度までしか上がらない。家に居たいが夕方から夜にかけて出かけなければならないので、またタクシー待ちで震えそう。

世貿天階 (The Place) の続き。ここには地下にかなり大きなスーパーがあったのだが、最近閉店したようだ。別のスーパーへの模様替えの最中だ。北京にはここも含めて、たくさんの商業コンプレックスが開発され、すでにオープンし、今も建設中のところがいくつもある。

現在の経済情勢を考えると現在のようなペースで不動産開発を続けられないと思うが、現時点までに計画され着工されてしまっているのだろう。

「新華網」によると、国家統計局が発表した報告書は、、改革開放の始まった1979年から2007年までの期間で、中国GDPの年平均実質成長率が9.8%に達し、1953年から1978年までの年平均成長率6.1%を上回っただけでなく、世界経済の年平均成長率3%を著しく上回ったことも明らかにした。中国がすごい勢いで経済成長を続けてきたことは疑いもない。日本が明治から、戦争を経て、100年近くかかった経済成長を、たった30年ほどで成し遂げたということだ。ただ、その急速な成長は多くの問題を生み出してもいる。

しかし、現時点でも他の国に比べると、たくさんの問題があるにせよ、内陸部の開発などまだ多少の成長の余地を中国は持っているのかもしれないが、不動産バブルの崩壊が噂される現状では、北京の開発はやはり超加熱状態だろう。

世貿天階の大型映像装置は、西側で、天井のスクリーンがまくれ上がり、上を向いたスクリーンの部分は道路に向けてニュース番組を流し続けている。道路の反対側に住む人は窓の外をみると巨大なテレビがずっと映っているのだろう。

世貿天階 (The Place)だけではなく、他の高級なショッピング・モールは客があまり入っていない。しかし、デベロッパーはショッピング・モールだけで商売をしているのではなく、より大きなスペースはオフィスや住居部分にあてられている。こちらのほうの商売がどうなっているかは知らないが、それが埋まっているのであれば、この無駄なショッピング部分は単なる客寄せパンダということになる。

多くの企業は中国の可能性を信じて相変わらず人や金をつぎ込んでいるので、オフィスや外国人向けのスペースはまだこれからも需要があるのだろうか。

世界経済の減速のため、中国の未来にかけるというギャンブルを多くの企業は続けることができるのだろうか。

先日見た未来予測によると、(確かマッキンゼーだったと思うが自信はない)2030年には、中国は世界経済のトップにたち沿岸部の人口だけで10億人を超えると予測されていた。それが事実になるのであれば、北京はまだまだこのような施設が、もっとたくさん必要になるはずだ。

でも未来予測はあてにならないのは、日本人はみんな知っている。ずっと前にはJapan As No.1と言われて喜んでいたのは私たちだけだった。

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