「Don’t Look Up」と彗星の緑の頭

by Shogo

話題になっているので、Netflixで「Don’t Look Up」を見た。エベレストのサイズの巨大な彗星が地球に近づいていることを発見するところから始まる。「アルマゲドン」(Armageddon)のように、どうやって地球を救うかと言う話には、この映画の中ではならない。そういうヒーロー者ではなく、政治やテレビ番組制作、SNSのミームを笑うコメディーだ。真剣に見てはいなかったが、十分楽しめた。レオナルド・デカプリオやメリル・ストリープも面白かったが、ジェニファー・ローレンスのケイトが印象に残る。面白くて、シリアスで、リアリスティックだ。

この映画は、最初の1週間で1億5200万回再生されたそうだ。延べ回数なので視聴者数はわからないが、2億2千万人のNetflixの契約者がかなりの割合で見たと言うことになる。監督は「マネー・ショート華麗なる大逆転」(Big Short)や「バイス」(Vice)のアダム・マッケイで、さすがに今までの作品と同じように、現実にありそうなコメディアで笑わせてくれて、同時にその中で描かれる政治や経済の仕組みのあまりの愚かさに背筋が寒くなる。

「Don’t Look Up」を見て、彗星のことが頭にあったので、彗星の記事に目を引き寄せられた。その彗星は、レナード彗星で、2022年1月3日に地球に最接近した後でもう二度と帰ってこないようだ。まだ肉眼でも見えるようだが、当然のことながら見ていない。

記事は、彗星の頭の部分が緑色に光っており、しっぽの部分は、そうでないことについてのものだ。

氷と塵の塊の彗星は、太陽に近づくと加熱されて氷がガスに変わり、彗星の周りにコマと呼ばれる大気が発生する。この大気に含まれる炭素の分子が、太陽の紫外線で分解される彗星の破片と結びついて、ジカーボンと呼ばれる物質が生成されるようだ。この分子が緑色に輝く。ジカーボンの分子は、光を浴びると寿命が44時間で、高速で移動する彗星では8万キロメートルに相当する。しかし彗星の尾は何百万キロメートルも伸びることがあるという。だから、ジカーボンの分子が残る彗星の頭の方だけが緑色に光る。

恐竜を絶滅にさせたような巨大な彗星の落下が. 「Don’t Look Up」のテーマだ。この映画にも登場する、現実のNASAの惑星防衛調整室によれば、140メートル以上の隕石が地球に衝突する可能性は今後100年はないと言うことだ。だから、「Don’t Look Up」を見ても笑って見ていて、安心していいようだ。

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