歳をとると睡眠に問題が出ることが多い。私も例外ではない。以前に比べれば、夜中に目が覚めることも多くなった。そのために、睡眠について調べたりして、たくさんの睡眠に良いと言われることを行なっている。例えば、寝る前の2時間以内には食事をしないことや、1時間半前までには風呂に入ること、寝る前にはスマホなどのブルーライトを避けるといったことだ。
それに加えて、最近読んだ記事で、睡眠には食べるものも関係しているらしい。
食べ物と睡眠の関係についてはたくさんの調査が行われている。その結果は共通していて、面白味がない。一般的に考えられる良い食事をすると良い眠りが得られることだ。具体的には、野菜、果物、食物繊維、たんぱく質が、良い睡眠を促す。反対にタンパク質、果物、野菜の不足や甘い飲み物やデザート、糖分を多く含む加工食品など質の悪い食事が、睡眠の質を下げるという。また、これの原因か結果がわからないが、よく眠れないと、そのようなジャンクフードが食べたくなると言う調査結果もあるようだ。以前、仕事が忙しく深夜まで働いていて、疲れがたまると、昼食にはラーメン以外は受けつけられないと言うことがあった。これも同様な症状なのだろう。
ある記事で面白いと思ったのは、睡眠を助けるトリプトファンとその吸収の話だ。トリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの材料となる。セロトニンを作って気分が良くなるだけではなく、トリプトファンそのものも睡眠に関係するようだ。
ただ、トリプトファンは睡眠を助けるために脳内に吸収されなければいけないが、なかなか脳まで届かないと言う。
この研究で発見されたことで面白いと思ったのはトリプトファンの吸収のためには、炭水化物が必要だと言うことだ。トリプトファンそのものは、単独だと他のアミノ酸と吸収を競って脳内まで届かないことが多いという。この吸収を高めるためには、トリプトファンを含む食品と炭水化物を一緒にとることが有効だそうだ。炭水化物と組み合わせることで、インシュリンの分泌を促して、競合するアミノ酸を筋肉に吸収させて、トリプトファンが脳内に入りやすくなるという。その結果、良い睡眠が得られる。
トリプトファンを多く含む食品としては、大豆製品、乳製品も有名だが、鮭、カツオ、マグロなどの魚介類や豚ロースや鶏胸肉などにも豊富に含まれている。だから、より良い睡眠のためには、これらの食品と炭水化物を一緒に取ることが勧められている。
だが、炭水化物も少しトリッキーだ。炭水化物は寝つきをよくする効果がある。昼食の後で眠くなる原因は炭水化物だ。ただ、白いご飯、パン、パスタ、砂糖などの単純な炭水化物を摂ると、睡眠の途中で頻繁に目を覚ましやすくなると言う。だから単純な炭水化物ではなく、玄米や全粒粉のような複雑な炭水化物の摂取がより良い睡眠に結びつくと勧められていた。
研究結果から、複雑な炭水化物である全粒粉や玄米と一緒に様々な食品を摂ることが良い睡眠に結びつくようだ。そこで登場するのが、どんな健康法にも出てくる地中海食だ。魚介類、鶏肉、野菜、果物、ナッツ、豆類、ヨーグルト、ハーブ・スパイス、オリーブオイルなどの食品が健康だけではなく睡眠にも良い効果がある。
そう言うことで、これからは、よく眠るために、多少は低糖質を緩めて炭水化物も同時に摂ろうと考えている。