前門大街の路面電車

by elmarit

金曜日の午後から灰色の空は徐々に青さを増していたが、土曜日の朝には真っ青な空が戻った。その青空に誘われて前門周辺を散歩した。青空は夕方に少し雲が出るまで続いたが、日曜日の今日は朝からまた曇りのようだ。

春節の花火の許可期間は月曜日の元宵節までなので、この数日は遅くまで花火の音が鳴り止まない。無数の花火の音が同時にする日が続いている。

オリンピック前にオープンした前門大街は新朝の時代の街並みを復元した巨大なテーマパークような通りだが、路面電車が今年に入って運行を始めていると聞いたので散歩がてら出かけたのだが確かに動いていた。

駅は 前門大街の北と南の端でその間を2両の電車が行ったり来たりしている。たかだか1kmもない距離なので観光地のアトラクションの一つという意味しかない。上に電線がないので普通の電車ではないようだ。充電式なのだろうか。運行時間がまばらなので、行儀良く列を作って結構長い時間待っている。

北京の路面電車は1924年から1966年まで運行されていたそうだ。今回復元されたのは1924年当時の車両ということだ。66年と言えば文革の頃だが、路面電車に乗って街へ出るというようなことがその頃はできなかったのだろうか。

暖かくて天気が良いからか人出がすごい。まだまだ春節の休みという人もいるのだろう。不景気を反映して元宵節まで長期に休みにしている会社もあると聞いている。

この通りはオープン後、半年も経つのに店のほとんどは埋まっていない。ここに来る人も店が目当てという訳でもないようだ。ここから大柵欄の商店街にそのまま流れていく人が多いようだ。

春節のための飾りなのかいつもより装飾が多い。どこへ行っても高価そうなカメラで撮影している人がたくさんいる。

老人が一人ゆっくりと歩いて行く。70歳はとうに過ぎている感じだ。落ち着いて一人で静かに歩いていく。彼はどんな歴史を見てきたのだろう。建国の時には小学生くらいだったろう。それから歴史の渦は彼をどんな人生を歩かせたのか。

提灯のような飾りのミニチュアは初めて見たがなかなか可愛い。通りの南の方も店は開いていなく、人通りもまばらになる。

前門大街の南の端の南側は珠市口大街という東西の幹線の一つの交通量の多い道になる。

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